発情期 (だめなおとなたち)

Liwyathan the JET SS

「お…」
「どーも」
「そっち、どうよ?順調か?」
「……まぁ、小休止ってとこか」
「腰痛くならねぇ?」
「…………」
「ああ、ノクラフが上のってんのか」
「………………」
「ノクラフ生きてるか?」
「……生きてるよ。バテてますがね」
「うなぎでもくわせれば?」
「あるのか?」
「おうよ。匂いでわかるだろ」
「……鼻がきかないんだよ今は」
「あー。俺まで勃ちそうだもんな雌の匂いで」
「………」
「待て待て待て。お前と喧嘩する元気なんてねぇっつの。ほれ、うなぎ」
「…どーも」
「焼く?」
「龍相手に魚なんて焼いてどうするんだ。しっかり人間に感化されてるな」
「……愛の力ってやつじゃないですか」
「…………言ってなさいよ。そんな人間の匂いさせて」
「戻ったら風呂いれてやらねぇとな…。中も外もどろどろ」
「手加減してやりなさいよ。人間に発情期はないでしょうが」
「人間ってな、四六時中発情期だって知ってた?」
「そんな解釈わかれそうな事を誇らしげに言うな」
「まあま。―――今回、いけそうか?」
「あぁ…。まだ無理じゃないかな。ノクラフの体が出来上がってない。次の発情期ってとこだろうな」
「お前等の子供が時期魅朧になるんだがなぁ」
「オレはお前の子が継ぐのかと思っていたな。ノクラフの純血は認めるがね」
「……俺はカラスがいるから、ガキなんぞ作る気ねーもん。まあ、お前等がくっつくまで、次代のかけらも見えなかったから、おっかしいなと思ってたんだよな。―――そうだ、雌か雄か知りたい?」
「いや、楽しみが減る」
「知りたくなったら聞いてくれ」
「ノクラフが聞きたがったら」
「……お前等見てると安心するわ」
「そろそろ行くぞ。補給もすんだことだし」
「おー。絞り取られないように頑張れや。歳なんだから」
「黙れ同い年」
「うぉっ!ハムなげるな!」

 明け方の食料庫にて。

  

調理人もではらってるので、腹が減ったら自分で漁りにくるしかありません。
ちなみに、『魅朧』には時期『魅朧』の出現が解るです。
2005/11/17

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