VSeI - epilogue - 02

Vir-Stellaerrans Interface

たった一度でいい。
俺に笑いかけてほしかった。

***

 

 ルイは半年近く前に故郷へ戻った時と同じような格好で、連絡船に乗っていた。違うのは座席くらいだ。特に座り心地が良いわけでもないが、今回は将官用のファーストクラスを利用している。人目が気にならないのが幸いだ。
  実は隊に復帰した後、色々と悶着があった。
  例の体感時間が消失した件についてだ。
  まず、俺があの時何かやったんじゃないか、しかもそれを隠してるのには裏があるんじゃないか、とか部下共から微妙な視線を送られた。機密コードを閲覧できない者は、ルイの正確な能力を知る術はない。フォローなり、もっともらしい言い訳なり、報告書の改竄を行わなかった自分の責任でもあるので、多少の猜疑は仕方がないだろう。その程度で信頼が揺らぐ自分の立ち位置を見つめ直す良い機会だと前向きに考えた。互いの命を預けている所為か結束が強いと思っていたが、それだけ衝撃的な事件だったのだろう。それはそうだ。唯一同じ出撃メンバーのガブリエーラだけは以前と変わりなかったが。
  そして納得した筈の上司から会う度に直球の探りを入れられる。入れ違いで除隊したアレクシスに関係して副官からもスパイ疑惑を持たれる。悪友共は余計なことまで聞き出そうとしてきやがる。親友の筈のノアの視線も微妙に痛い。正直結構なストレスだ。
  さらにどこから聞き出したのか第三防衛軍の少将に、特殊作戦攻撃部隊を纏められないとは家名が泣くな青二才なんて皮肉られた。
  あんまりにも鬱憤が溜まっていたので、暫く様子をみる予定だった移民衛星の宗教闘争地域へ殆ど職権乱用的に乗り込んで両陣営を休戦に追い込むまでこっそり暴れて来てやった。民間船を巻き込んだという情報は渡りに船だ。逃す筈もない。テロルを駆逐するのも仕事の一部なので、それ自体に誰も文句は言えないだろう。
  お陰で部下達はゲリラ戦の最中、俺が何一つ変わっちゃいないことを思い出し、俺は戦闘機を乗り回したついでに地上戦までしっかり楽しんだ。担当だった三軍将軍の鼻をあかすことができて清々したが、スルガのおっさんは俺が汗水垂らして殺戮に励んでいる間に自分の武功にしやがった。今思えば、意趣返しが濃厚な気がする。
  あんまり腹が立ったので十日という無茶苦茶な有給を申請してやれば、これが案外あっさり承認されてしまった。肩すかしを食らった気分だ。
  軍属休んだ俺は一体何をすればいい。休暇申請許可の判を見つめて脱力した。
  今更自分が無趣味な事を思い出したが、取りあえず家に帰ることに決めた。気分転換に本星へ戻るのも悪くない。自宅に連絡を入れれば、タイミングが良いのか悪いのか、実の母親はまたどこかに旅へ出たらしい。それは別にいい。今更母親を恋しがるような歳ではない。父の話を聞きたいような気もしたが、本当に欲しい情報は遺品の中にあるだろう。
  AUGAFFセントラルスフィアからレカノヴァレスタ常設駐屯基地LVFへ到着したルイは、手配してあった自家用車に乗り込んだ。ダッシュボードから紙煙草を取り出して一服。
『マスター確認。オンライン。エンジンスタート』
  愛車のOSが起動を知らせる声。いつもと同じだ。何も変わる事のない光景。
  けれど、何故かこの間星へ戻った時より、体感する全てが真新しいように感じる。
  AIヘレナに手動走行を伝え、ルイは煙草を咥えてハンドルを切った。滑り出す音は殆ど無い。空調を切って、窓を開けた。久しぶりに吸い込む、生の大気。煙草の煙が目に染みて、舌打ち一つで灰皿に押しつぶした。ウィンドウを開ければどうなるか、そんなことも忘れていた。
  レカノヴァレスタは快晴。目に染みそうな青い空。フリーウェイに入り、そこから道を選ばず車を流す。自宅への帰路ではない。特に目的もないまま、市街地へも入らずに、ただ眼前に広がる景色を眺めていた。
  平日の昼間は、通行規制のひとつもなく空いていた。首都の外縁を一周するような環状線は信号ひとつなくて心地好い。景観や周囲の環境に配慮した緑地ではなく、自然の緑が広がっている。畑と呼ぶ程広くはなくても、あの大都市の中心を囲んでいる事を考えれば随分自然が多いと言えるだろう。
  自分が住む土地の風景は、こうだっただろうか。小さな湖や公園、巨大なショッピングモール、防風林。前走ったのは、いつの事だろう。士官学校を卒業してから、殆ど宇宙空間で暮らしていたようなものだ。けれど自然物に違和感を感じるかと思えば、まったくそんなことは無かった。
  帰ってきた、と素直に思える。やはり、生まれた星に対する帰属意識や帰巣本能があるのだろう。どれだけ便利な小惑星規模の施設を建造出来ても、本物の惑星には敵わない。
  連絡船に乗っていた時から感じた、星の気配。重力に引かれているのだと、それはレブスの本能だろうと思っていた感覚。自分は鋭敏なのだろうと思っていた。
  けれど、今は些か違うように思う。
  確かにこの星は故郷だ。実母から産み落とされた地と言うより、星その物が胎であるというような不可思議な感覚は、決して嫌な物ではない。安堵するというには、少し気まずい気もするけれど。
  ルイは空と大地を延々と見つめながら車を走らせた。その太陽が沈んで、夜のとばりが降りるまで。

 

***

 

 帰宅時間は告げていなかったが、自分の屋敷に到着してみれば、温かい夕食が用意されていた。執事は主の帰還を喜び、十日という長期滞在に心躍らせているようだった。ルイもその歓迎を嬉しく思う。他人だろうと、家族のようなものだ。
  食事も取らず延々とドライブしていたので、夕食の匂いを嗅いだ瞬間に猛烈な空腹が襲ってきた。食前酒と前菜、メインの後でデザート。ルイ好みの味付けに、不満一つ無い。
  ゲストに対するような奉仕は必要ないので、普段通りに過ごして欲しいと使用人達に告げ、珈琲ポットを片手に自室へ籠もる。ジャケットをベッドの上に放り投げ、ホルスターから肩を抜く。書斎に入ってポットとトレイを机において、その横に銃が収まったホルスターを乗せた。
  重厚な執務机の背後に広がる書棚。かつて金色の箔押しがされていたのだろう茶色の背表紙の本を傾ければ、下段の引き出しの鍵が外れる小さな音が聞こえた。古典的な隠し棚だが、電子式より安全だった。
  引き出しの中身は乱雑だったが、ルイは迷うことなくそれぞれを混ぜずに机の上へと移動させる。下部へつれ、記憶媒体は古いものになっていった。合成繊維紙ではなく、天然の紙とインクで綴られた日記。
  記録として残る物では最古のそれを椅子の前に置く。珈琲をカップに注いで、灰皿と紙煙草を用意した。読み返すのは、初めて手に取った時以来だろう。近世の物は何度か読み返したが、古い物は言語から微妙に違っているので殆ど手を付けていなかった。今なら、言い回しに疑問を覚えることなく読めそうだ。

『3月9日。今日は私の生まれた日だ。同時に父の命日でもある。父の古い友人という中年男性が尋ねてきた。彼は私の姿を見て、酷く驚いていた。父の写真は少ない。しかも古ぼけていて、鮮明にその姿を残す物はこの家には無かった。母が写真を処分する事が不思議だった。私が成長するにつれ、彼女の態度が冷たくなっていくことも不思議だった。だが、父の友人が持ってきてくれた一枚の写真には、軍服姿の自分が写っていた。自分と全く、変わらない父の姿だった。謎が解けた気がする。けれど、嬉しいとは思えなかった。』

『10月42日。明日私は結婚する。彼女は私を愛してくれる。私も彼女を愛している。愛しているが、違和感が拭えない。彼女への愛は、真実だ。恋も。けれど、いや、違う。私は彼女を愛している。私は、明日、結婚するのだ。子供をたくさん作ろうと、彼女と話した。』

 ルイは煙草に火を付けた。この日記には名前がない。家系図を辿れば解るが、敢えて名前を知ろうとは思わなかった。

『5月13日。アズゴーグ共和国への出兵命令を受けた。来月子供が生まれるのに、どうやら自分は出産に立ち会うことはおろか、子供の顔が見れるのもかなり先の事になるらしい。彼女は気丈に振る舞っていたが、きっと不安だろう。せめて、毎日とは行かずとも手紙を書こうと思う。』

 日記の最後のページだ。数年にわたる日記なのに、彼はそれ程まめな性格ではないのか、ページ数は多くない。記念日や節目に何があったか記録してある、ただそれだけの手記に近かった。
  引き出しに戻して、次を手に取る。歴史の授業で習ったような事件が書かれていたり、料理のレシピが走り書きされていたり、内容は様々だ。絵日記風なものもある。本数が増えるほど現代語に近付く。そして、記録媒体も変わる。次世代のメディアに変わる事に、ログの内容を保存しなおしてくれる亡き先祖が居たお陰で、読めないという物はなかった。
  読書の途中で立ち上げてあったコンピューターにログを差し込んで、閲覧ソフトを起動させた。

『7月28日。曇。今日俺は、士官学校に入るまでのバケーションを使って旅に出た。高速列車の中でこれを書いている。自分発見の旅というより、恋人探しに近い。貧乏旅行だが、レカノブレバス一周くらいは出来そうだ。直線一回りだけど。運命の相手に、きっと出会えるに違いない。興奮して眠れないから、日記を書く時間はたくさんとれそう』

『7月31日。アズゴーグ民主連邦に着いた。熱い。天気がいいのが憎いくらい熱い。ここは百数十年前まで、領土争いで殆ど焦土に近かったらしい。確か、先祖の誰かが戦死したのもここだったらしいけど、よく知らない。歴史は苦手だ。首都のゴルグは綺麗だ。住民も優しい。飯も旨い。戦争があった痕跡は殆ど無かった。丘の上の広場で結婚式をやっていた。俺もいつか、あんな場所に立てるかな。初めて見る民族衣装に驚いて写真を撮れば、物凄い怒られた。どうやらあまり写真は好まれていないようだ。気をつけよう。』

『7月35日。ムムト海峡を渡る船に乗っている。どうしよう。隣の席の子が可愛い。話しかけようと思うが、彼女は寝てしまった。無防備すぎる。どうしよう。』
『信じられない!俺は彼女と一緒に旅を続けることになった!!!』

 若者らしい日記の内容に、口元が綻んだ。苦笑に近い。何気なく時間を確認すれば、日付はとっくに変わっていた。セントラルスフィアとここでは時差は無いが、睡魔がやってくる気配は無かった。

『12月12日。明日はハモナとベビー服を買いに行く。出産予定日が近いから家に居ろと言ったが、俺と同じ旅行好きの彼女が家に籠もる事を嫌がった。遠出をしなければ大丈夫だろうが、少し心配だ。俺は鍛えてあるから問題ないが、小柄な彼女が無理をしなければいいけど。それにしても、俺も父親か。何だかくすぐったい。子供の性別は確かめて居ないが、ハモナは男だと言っている。正直、喜んで良いのか迷う。彼女には言えない。』

『12月13日。嫌な夢を見た。懐かしいような、身を引き裂かれるような。悪夢だ。ハモナが心配している。俺は彼女を愛している。罪悪感を感じるのは……
  ハモナが呼んでいる。買い物に行かねば。
  俺はハモナと、子供を愛しているんだ。』

 最後の一行を読み終えて、ルイは長嘆した。
  どの日記にも、その目で子供を確認したという記載は無かった。唯一この日記が、出産間近の近況を綴っている。
  さらに時代が近くなり、AUGAFFの名が目に付いた。日記に伴って、医療記録や遺伝子情報が添付されている物が増える。同時に手記の中身は、苦悩を数多く残していた。
  鳥の声が聞こえる。カーテンの隙間が、ぼんやり明るくなっていた。

『6月49日。情報部への異動願いが受理された。拒否し続けた精密検査の結果が、機密扱いになったらしい。当たり前だ。以下に、データが残っていたローゼンヴォルト家の殉職者の遺伝子情報を添付する。』

『9月20日。運命の相手など馬鹿な者を探すと、先祖の手記を読んで思ったものだが、どうやら私も探しているらしい。あんなものは、出会いの巡り合わせに過ぎない。夢見がちな錯覚だ。しかし、居るはずもないのに、気付けば探している。正直、不快だ。』

『2月。アース外縁へ出張中、能力が殆ど使えない事態を体験した。これは検証に値する』

 祖父の残した物は、日記とも手記とも言い難かった。報告書に、当時の心境を綴っただけ、というような簡素すぎるものだ。だが、医療技術が飛躍的に向上されいるので、数世代前のデータまで正確に記載されてあった。結果は今更見なくても解っている。全て、同じ値だ。
  子供の頃、これを読んだ時が一番堪えた。他の日記など、他人事のように思えたのに、目を背けるなと言うような祖父の残したデータは、呪詛に近いと感じた。

『4月2日。私の死期が近い。結婚など、する気はなかったのだが。』

 それっきり、ログには何も残っていなかった。祖父が実際どう思っていたのか、聞けるものならば問い詰めたい。ソフトを落として、ログを抜いた。
  執務机の上には、紙切れが一枚残されている。ポットの珈琲はとっくに底を尽き、呑みすぎた煙草は灰皿で山になっていた。
  ルイも昔は日記を書いていた。義務教育までの間、殆ど覚え書き程度のものだが、確かに書いていた。だが、この遺品を紐解いた翌日には、全て燃やしてしまった。それ以降、自分の痕跡を残すものは、何一つ書いていない。
  知りたければ軍人になれ。戦歴を見ろ。俺は俺だ。
  自分に気がある相手が現れる度、その人物への興味が失せた。いつか、己も子を残すのだろうか。実感など湧かなかった。結婚願望は唾棄すべき物へと変わった。時折ふいに、身近な誰かを感じて目で追う事がある。次の瞬間にはそんな感覚も霧散してしまったが、祖父と同じく、自分にとっては不快な物だと分類していた。
  けれど、忘れるな。眠る度、忘れた頃にやってくる。
  夢を見るのだ。
  そいつは、とても美しかった。同じように世界が美しかった。美しい世界を、そいつが創ったのだ。俺はそいつも世界も愛していた。しかし、世界はやがて歪みだした。病魔のような汚れに、そいつは苦しんだ。けれど世界を信じたいと、俺に願った。
  俺は世界より、そいつの願いより、そいつ自身を選んだ。
  俺はそいつを、世界より、自分より、愛していた。
  俺の所為で二度とお互いに触れることすら出来なくなると、知っていたのに。世界を壊さずには居られなかった。壊れた世界はやがて徐々に美しさを取り戻し、二度とそうならないように、軌道を正した。
  普段は、目覚めた頃には内容を忘れていた。どれだけ記憶を引きずりだそうと、肝心な中身だけは砂を掴むように指先から滑り落ちる。
  そんな夢を、最近は覚えていた。
  丁度あいつを抱いてからだ。
  俺の生活を、たった数ヶ月で激変させてくれた。あいつは、自分のことをつがいだと言った。信じるつもりは無かったのに、触れ合えば、それが事実なのだと突き付けられているようだった。
  医療情報が告げる事実は、ただの証明に過ぎない。埋もれた真実や、理由など、何処を探したって見つからなかった。けれどあいつは、全ての答えを知っている。問い詰めても口を割らなかったくせに、一族の命を繋げて探し求めてきた運命だか宿命だかの、終着を語った。
  そのくせ、俺が何なのか、それだけは秘めたまま、突然姿を消してしまったのだ。
  彼は、アレクシスは、レカノブレバスに居る。本来の住処へ帰還したことは文書で確認してあるが、そうではない。感じるのだ。アレクシスは俺と同じ星の上にいる。遠くはない。車を出せば半日もかからない場所だ。そんなことが解ってしまう自分は、何なのだ。
  正直考えないようにしていた。決意していまえば、自分が何をしでかすか解らずに怖かった。フォルト協会の中枢へ乗り込む正式なコネなど、いくらAUGAFFの准将である俺にだって持ってはいない。
  ルイは銀髪を掻き上げた。眠ろう。先の行軍の疲労など残ってないが、休暇の初日に徹夜というのも弛んでいる。そうやって、重要な結論からは目を背けようとした。
  椅子から立ち上がり、凝り固まった筋肉を解す。寝室へと向けた足が、最後に残った一枚の便せんを目にして止まった。
  父が俺に宛てた手紙だ。
  読まずとも、内容は覚えている。
  けれどルイは、その一枚を指先に挟んだ。燃やしてしまおうか。もっと簡単に消してしまうこともできる。その前にもう一度、唯一残る直筆のそれを読むのも悪くはない。
  遮光カーテンの引かれた室内は薄暗い。だが暗闇に慣れた自分には、十分明るい。シャワーを浴びる気にもなれず、行儀悪くブーツを脱いで転がした。主寝室に相応しく、この部屋のベッドは大きい。カバーを剥ぎ取って、腰をかける。明かりが一筋、閉め切れていなかったカーテンの隙間から零れていることに気付く。
  夜明けだ。

『俺は俺の女神を見つけちまったんだ。
  それはどうやら「俺達」が求める者では無かったけれど、後悔は微塵もしていない。
  呪いを引き継がせて、済まないな。
  願わくばお前が、見付けられますように。』

 室内を暗くするために、ルイはカーテンを引き直そうと立ち上がった。そのついでに、便せんに書かれた直筆の手紙を読み返す。
  何一つ記録を残していない父だったが、彼が一番知っていた。それでも母を選び、俺を残したのか。たったこれだけの短い文章だが、これで十分。
「…もしかしたら、あんたの願い通りになったのかもしれないぜ?」
  ぽつりと呟き、便せんを指で弾いた。
  使い慣れた力を込めて触れた紙は、端から溶けるように消えていった。
  手紙が存在していた痕跡が消える前に、ルイはカーテンの隙間から外の景色を眺めた。夜明けだ。厭になるほど眩しい。セントラルスフィアで生活している間、お目にかかれなかった自然の日の出。
  過ぎた光だ。随分牧歌的で、血生臭い自分には不似合いだ。徹夜から来るそんな自虐めいた事を思った瞬間だった。
「――ッ」
  突然の目眩に襲われる。殴りつけられたような衝撃と頭痛。他者からの攻撃ではないことは、気配で解っている。しかし抗えない何かに揺さぶられ、立っていることもままならない。ルイはその場に膝を突いた。
  意識が飲み込まれる。ベッドへ辿り着くことも出来なかった。
  彼はそのまま、床の上に倒れこんだ。
  手紙の一片が、彼に振り落ちる前に消えた。

  

旅好きの彼の死因は事故死です。
2010/06/17

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